ひろつかさ、本を読む。

読書感想がメインです。

『関ケ原 上』

 

関ヶ原〈上〉 (新潮文庫)

関ヶ原〈上〉 (新潮文庫)

 

 

先日映画『関ケ原』を見に行った。約3時間という制約の中で、長編小説をうまくまとめたと思う。

 

しかし、どうしてもわからない点があった。

それは福島正則ら豊臣恩顧の武将が、なぜあれほど石田三成を憎んでいるのか、という点だ。

 

劇中では当たり前のように石田三成を憎む豊臣恩顧の武将が出てきた。

原作を読んでいなかった身としては少し難しかった訳です。

 

そんなわけで、原作の『関ケ原』を読み始めたのだが…

この本なんと、1500ページもあるのに、それが上・中・下巻で3冊ある(1500p!)

 

 

200ページ前後の新書や自己啓発本しか読んでこなかったので、1冊読み終えるだけでもかなり時間がかかった。

というかまだ上巻しか読み終えてない…

 

というわけで、上・中・下の3回に分けて投稿したいと思います。

 

まず、気になっていた豊臣恩顧の武将が石田三成を恨んでいた理由

  • 朝鮮出兵の論功行賞が秀吉の死によって延期され、自分の部下として働いた兵に対して、米1粒も加増してやれなかったこと。(=将としての資格を失う。)そのため、家来に対して顔向けできなかった。

 

  • 朝鮮の戦いでの多年の苦労が正当に評価されず、石田三成ら官僚は秀吉に讒言をもって報い(少なくとも加藤清正らはそう思っている)、秀吉は誤解したまま亡くなったこと。

 

  • 外征の出費は諸大名の自己負担で、そもそも領土がとれてこその恩賞なのだが、1つの土地も得られず外征が終わったために、結果として無駄骨を負っただけだった。この不満の矛先が、死んだ秀吉ではなく石田三成に向かったこと。

 

 

大きくこの4つだった。確かに、これは恨まれても仕方がないと思う。

徳川家家臣の本多正信徳川四天王も仲が悪かったようだ。やはり官僚と武将は仲が悪いものなのか?武将側からしたら死を覚悟して戦場に出ているのに、官僚が自分と同じくらい優遇されていたら、確かに反感を覚えるかもしれない。

 

あくまで小説なので、どこまで史実なのかわからないけど、すごく勉強になった。

 

他にもいくつか学んだことがある。

 

戦術家の資格の第一要件は、「まさか」という言葉を使わないこと。些細なことでも、念を入れることであった(関ケ原 上』軒猿たち)

ひとに接するとき、その人物の来歴、交友、悪事などをきれいに忘れ去って談笑できる人物だけが、人を吸収できる(同上)

出来る人からすれば当たり前なのかもしれないけど、自分はこれらが苦手なので、気を付けようと思った。 

 

相手の関心事をとらえる

そんなことよりも彼(秀吉)の異常な関心事は、現世に残してゆく一子秀頼のことである。

―秀頼の安全について、どういう保障の手があるか。

ということについて、もしこの西洋坊主(ロドリゲーという宣教師)が教えてくれるとすれば、目を輝かせて聞いたことであろう(『関ケ原 上』)。

 (秀吉が死期を悟り、我が子が心配な時に、宣教師に死後の世界について語られた場面)

 この事例は営業では大事なことを言っていると思った。

例えば家電製品を売りたい場合、値段を重視する客に、いくらデザイン性が優れていると言っても無駄だろう。逆に、デザイン性を重視する客に、コスパが良いと勧めても売れないだろう。相手の関心事を見極め、説かないといけない。

 

勝負をする前に準備する

ばくちは勝つために打つ。勝つためには、知恵の限りを尽くしていかさまを考えることだ。あらゆる細工をほどこし、最後に賽を投げるときにはわが思う目が必ず出る、というところまで行ってから、はじめて投げる(『関ケ原 上』変幻)。 

 この物語での家康の考え方。「勝てる、という確信をもって初めて戦う」というところが家康らしいなと思う。よく「勝負は戦う前の準備で決まる」というけど、その発想が家康にはあったんだなと。そして勝つべくして勝ったんだなと思わされました。

 

最後に

この『関ケ原』では、石田三成島左近が主役として書かれている。当然石田三成らの魅力を最大限に引き出しながら書いている。上巻を読んでみて、良い意味で石田三成のイメージが変わった。彼は、官僚でありながら武将であろうとした男で、良くも悪くも時代を先取りし過ぎていたのだと思う。側近の島左近が「手段を選ばず家康を討つべきだ(=暗殺)」と言った場面で、石田三成は次のように言った。

「暗殺は男としてなすべきことではない。まして将としてとるべき手段であるまい。左近、そなたは書物は読まぬ。わしは読む。だから知っている。書物とはおそるべきものなのだ。これは百世に伝わる。暗殺すれば百世の物笑いになる。戦野で堂々と雌雄を決する。鼓を鳴らし、旗を進め、軍略の限りをつくしてあの者(家康)と戦い、勝つ。されば世間も、後世も、正義がかならず勝つ、ということを知るにちがいない」(関ケ原 上』暗殺)

官僚らしく策をめぐらせれば良いのに、男らしいなと思った。官僚並みに仕事ができて、男気があるとか魅力的すぎる。島左近も(人は利によって動く。家康を悪者扱いしたって人はついてこない)と本質を理解していながら、石田三成についたのが印象的だった。

また、正義という道徳思想を持っていたことは、時代を先取りし過ぎてたのだと思う。道徳は江戸時代になって、江戸幕府に忠誠を尽くすよう普及させた学問だった。なので、お家を残すことが最優先とされた戦国の時代、多くの戦国大名石田三成の思想が理解できなかったんだと思う。それでもわずか19万石の大名に過ぎない石田三成が、250万石の大大名である徳川家康に打って出た。

面白くない訳がない!

 

 

初投稿!

初めまして、博つかさです。

 

文章を書くのが好きなので、ブログに興味がありました。

 興味を持ってはいたけど、なかなか始められずにいました。

  

ブログって簡単に始められそうで、意外とハードル高いよね?

 

①まず数あるブログサービスから「これだ」と思うものを選ぶ

②会員登録する

③ブログタイトルでめっちゃ悩む

④ブログのコンセプトはどうしよう・・・

⑤文章の書き方

⑥編集(?)

・・・

 

ブロガーさんなら最初の、ブログを始めるまでの苦労がわかるはず。

 

・・・

 

とにかく、そんなこんなで始めました。

最初は下手な文章だけど、記事を書いていくうちに上手くなるのかな。

 

とあるコミックに

「実践に勝る訓練なし」

という台詞があったけど、本当そうだと思うし

考えてばかりで、行動力のない自分にとても響いたので

とりあえず記事を書いていって文章力を磨きたいと思います。

 

ブログ記事の内容は特に限定せず、雑記形式で書いていこうと思いますが

読んだ本の感想が多くなると思います 

 

始めたばかりですが、

長く続けてブログと共に成長していきたいです。

ブログが大きくなった頃には、たくさんの記事があって

自分も始めた頃より成長している。

そうなりたい。